実はニーズを拾えていない個別指導塾 その2

  • 2012/12/09(日) 12:55:09

保護者の要求を聞けば聞くほど、会社としては苦しくなるのが、個別指導塾の特性なのですが、おそらくそれを会社は認識できていなかったと思われるのです。

要求を聞いた結果、しわ寄せが講師に来てしまっています。

良い講師には、人が集まる。

これはどんな形態の塾でも同じなのですが、個別指導塾は、せいぜい1授業で3人程度までしか見ないので、その講師に、コマ数がやたら増えてしまうのです。負担が大きくなるのは、当然のことです。しかし、時給は集団塾の講師よりも安いケースがほとんど。授業が増えても、負担だけ大きくて、入りが少ない。そういう仕事です。

良い講師に人が集まると、今度は普通の講師にもしわ寄せが来ます。良い講師を優先すると、普通の講師が入る余地はありません。1対2の個別指導塾だと、片方が空いてしまうともったいないことになるので、大概、ムリに片方を埋めるか、1対1になった時の時給を下げるか、どちらかになります。どちらにせよムリが生じるので、いっそのこと、普通の講師に仕事を回さないことになるのです。いろいろ難癖を付けて、必要のない人間を排除していくことになるのです。

そこには、人間性のかけらもありません。会社としても、そうはならないようにと考えていたのでしょうが、結局認識が甘かったということになります。

わがままな保護者。

何とかなるとしか考えない生徒。

そんな人間に振り回される会社。

しわ寄せを受ける講師。

誰一人、得をしていない。

そんな世界ですから、ニーズなんて拾いようもないのです。

実はニーズを拾えていない個別指導塾 その1

  • 2012/12/09(日) 10:48:44

最近の個別指導塾は、以前申したとおり、補習型と受験対応型とに大きく分類できます。しかし、どちらにしても矛盾を抱えています。

補習型の塾は、学校での点数を上げることに主眼が置かれるので、対処療法にしかなりません。点数をとにかく上げればいいという前提なので、将来を見据えた指導が必ずしも出来ません

一方、受験対応型は、受験に即した指導をしてもらえますが、学校の成績さえ上がれば、受験に対応できるという、間違った考えの保護者とは、常に対立します。たかだか1回の学校の定期テストで、塾を変更してしまうこともざらにあります。

いずれにしても、不幸な話です。

このようなことが起きてしまうのは、どの塾も

いろんな人間を取り込みたい

つまり、金儲けをしたい

という思惑によるからです。

当社は、金儲けのことなど考えていない!

などと豪語する個別指導塾で指導していた私の知人は、口ではうまいこと言うけど、結局、生徒に授業をたくさん取らせて金儲けをさせる方に向かわせていることが分かり、早々に辞めたのこと。事あるごとに、講師のせいにはしているが、実際は、塾長が保護者のニーズをちゃんと聞いていなかったり、こちらの思いを伝えていなかったりするなど、不手際も多く、嫌気がさしたからだとか。

所詮、塾は私企業です。

私企業である以上、金儲けは必要です。そこに「本質的な教育」なんて必要はありません。逆に言うと、是が非でも成績を上げ、是が非でも大学に受からせれば、それでいい。本来、塾はそういう程度のものだったはずです。

ところが、この数年で状況は一変しました。

自己中心的人間の台頭です。

保護者は、自分の子供だけ、何とかなればいい。

子供は、自分にだけ何とかしてほしい。

そんな世の中になってしまったのです。個別指導塾がこれだけ勢力を伸ばしたのも、それが影響しているのですが、実は、考え方を見誤ったのではないかと思われます。

つづきは、その2で。

所詮、ただのバイト。

  • 2012/12/04(火) 12:36:18

塾講師で金持ちなのは、せいぜい大手予備校の有名講師くらいなものです。平均年収は、予備校講師の場合、約372万円(→資料)だそうですが、カリスマ講師ならもっともらっていることでしょう。というか、その人達が平均値を上げているだけなのですが…。

別項で書いたように、個別指導塾の講師は、せいぜい年収140万程度が関の山です。大半の講師は、半分以下の、年収60万程度だと思われます。

だから、塾講師は金持ちだとは、絶対思わないでください。(笑)

個別指導塾の会社の多くは、講師を所詮、ただのバイトとしか考えていません。利益を上げようと思えば、一番切りやすいところから切ればいいわけですから、難癖を付けては、講師を切りたがるのです。ひどくなると、特に非もないのに、授業数を減らして、自ら辞める方に追いやることもあります。自分で辞めてもらえば、会社に責任が及ばないからです。

授業を持たせてもらえるかどうかは、塾長(教室長)のさじ加減一つです。実績や仕事ぶりを正当に評価するなら、それでかまわないのでしょう。しかし、自分のお気に入りの講師ー自分や会社の言う事に従う、会社の犬的講師−には優遇して、そうでない講師は不遇にするというケースの方が、圧倒的に多いのではないでしょうか。どれだけ理屈を並べ立てても、結局そうなんだという会社を、私はいくつも知っています。

これだけ不遇な講師に教えてもらっているケースがあるんだよと、心にとめておいて欲しい気がします。